コラム

2013年12月26日(木)

今後、我々に必要とされるのは、知的な勇気である

松波 晴人

 「行動観察」の基本(ダイヤモンド社)が、12月に発売になりました。
新書に続く、「行動観察」についての書籍の第2弾となります。

 今回はビジネス書として、より行動観察の本質に迫りました。最新の事例をご紹介するだけでなく、
「行動観察を実践するために知っておくべきこと」
「行動観察が重要となっている背景」
「ビジネスを成功させるために人間を知るとは」
「イノベーションを起こす組織とは」
といった内容についても踏み込みました。

 この書籍を執筆していて、一番感じたのは、
「今後、我々に必要とされるのは、知的な勇気である」
ということです。

 世の中が、「ニュートンの時代(ビジネスには正解があり、それは不変である)」から、「ダーウィンの時代(正解はなく、突然変異をもとに、環境に適合したものが残る)」に移行しています。
正解がないなかで生き残ろうと思えば、積極的に突然変異(=イノベーション)を起こす必要があります。
しかし、人間は変化を恐れる動物です。

 さらにビジネスでは、リスクのある意思決定をとることが難しいし、説明責任をあちこちで求められるなど、イノベーションを起こしにくい環境があります。

 そんな中でも生き残っていこうと思えば、「知的な勇気」が必要です。
知的、というのは、シャーロックホームズになる、ということです。その観察力と豊富な教養と洞察力により、本質が何なのか、を見抜くことが必要です。勇気、というのは、リーダーになる、ということです。積極的に変化を起こすためには、ホームズが得た本質について、リスクをとって意思決定し、アクションを取る勇気が必要です。

 「知的な勇気」を持つためにはどうすればよいのか、について、本書ではなるべく分かりやすく記述しました。

 思い返せば、本書を書き始めたのは1年半以上も前でした。ここに完成して、みなさんにお届けできたことは大きな喜びです。読まれた方は、ぜひ感想をお聞かせいただければ幸いです。

(以下は、アマゾンに掲載されている書籍の紹介の文章です)

内容紹介
★マーケティング、製品・サービスの企画&開発、人材開発…
★ビジネスパーソンの閉塞感を「行動観察」で打ち破る!

言葉は語らない、行動はすべてを語る
■アンケート調査やグループインタビューで語られない本質
■ビッグデータではわからない「なぜ」「どうして」をつかむ
■高齢者が本当に求めているものとは?
■中国人観光客が買い物に時間をかける意外な理由
■サービス業でスタンダードを作るためには
■工事職人と顧客満足度の向上に取り組む
■「行動観察」は仮説を生成する科学である

行動観察は、既存の枠組みの中で正解を出すための手段ではない。
答えが存在するかどうかさえもわからない「どうすればいいのだろう?」について、ソリューションを創る方法論である。
(「はじめに」より)

本書は、読者のみなさまに「読んでもらうため」の本ではない。
読者のみなさまに「行動を起こしてもらうため」の本である。
この本を執筆したのは、評論家としていろいろと発言してもらうためではない。
あくまでも、あなたに「知的な勇気」を持ってアクションを取ってもらうためである。
本書を読み終わったあなたは、今すぐにこの本を机に残して、外に出てほしい。
さまざまな人に接し、理解し、そして自分を知ることで、さっそく誰かを喜ばせよう。
(「おわりに」より)

アンケート調査やグループインタビューをもとにして製品・サービスを開発しても、常識のワクを超えることはできない。なぜなら、真の課題やニーズとは、言葉にできない、本人すらも気づいていないものだからだ。
現場で観察した行動からソリューションを導き出す画期的新手法。

 

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